ドラムをはじめてからやることは?
など、よく聞く言葉ですね。
ある程度はできるようになったけれど、これでいいのかな? なんだか先が見えない。そう感じることはないでしょうか。
不安がともなうと練習していてもなかなか身が入らないし、効果もわからない。そんな経験は誰にでもあります。
そんなとき、あなたをステップアップさせてくれる特訓ネタをご紹介しましょう。
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遠回りしているように感じても、一番近い道が王道と呼ばれます。安心して王道を選びましょう。飽きたときに少し回り道したって平気。王道ならすぐに戻ってこられます。それができるのも王道ならではの良さがあるから。
あなたが感じる不安は誰もが感じること。「自分だけ下手だから」とかそんな言い訳不要です。みんな下手だと感じているから上達のために練習するのです。それこそ上級者も練習しています。
たまに「練習しないよ」って人もいます。しかしそれは「練習」という時間を改めて取らないだけ。
演奏・楽曲、さまざまなことを「考えている時間」も「練習」と同じ効果があります。
「聴くが9割、演奏は1割」と私は感じています。
同じように「考える時間」も大切です。偶然できたことは再現が難しいもの。「次はこれを試そう」そう考えてうまくいけば上達に直結。そうでなければ、うまくいかない方法をひとつ見つけたことになります。
誰もが通る道。だったら通ってから考えてみましょう。あなたにしか感じられない結果がそこにきっとあり、それは無駄になりません。
これまで多くの人が試してみてうまくいかない方法は淘汰されています。これまでに残ったものが王道と呼ばれる練習方法なのです。定番には定番の理由があります。
恐れることはありません。上達するには「定番」の練習方法が一番の近道だと考えてまず間違いありません。王道を進んでみましょう。
ただし、自分の考え方があり、試したい練習方法があるならそれを捨てることは得策ではありません。
あなたなりに表現したい音を奏でるためには、人と違う手法を採らなければならないこともあります。
そのときは、自分を信じて、自分なりの工夫を試してみてください。その経験は有意義であることに間違いはありません。
「これ効果あるの?」と感じる場面も多々あるでしょう。そういうときこそ、王道を楽しんでください。楽しくなってきたときにその成果が表れます。
「ライブ・発表会が近い」そんな不安も急がば回れです。使える時間を有効に使うことで最大限に効果を発揮。まさに「急がば回れ」です。
さまざまなテクニックがあります。しかし、基本中の基本がこの「ひとつ打ち」です。「ひとつ打ち」をマスターするための極意をこっそりお伝えしますね。
フルストロークで「ひとつ打ち」をひとつずつ試します。テンポ10〜20くらいのメトロノームにもできない遅さで十分。指先だけでなく、上半身の関節をひとつずつ全てを感じて「ひとつ打ち」を試してください。
背骨は動かさず姿勢をよくすることがポイントです。「肩関節」から「肘」「手首」「指先」と意識を順番に移していきます。スティックを持つ「指先」だけでなく、身体全体を使ってストロークを見直すことが大切になってきます。
とは言ってもストロークごとで左右にぶれるのは悪影響があります。背骨をまっすぐ、姿勢よく上半身を安定させることが大きなポイントになってきます。左右の振りを確認するためにもゆっくりストロークすることが秘けつ。鏡があるとより良いですが、なくてもOK。自分の体と対話してみましょう。
ストロークのフォームが固まってきたら、パッド・ドラムを力いっぱい叩いてみましょう。「これ以上ない」ほど疲れるくらいに叩いてみてください。ここでもフルストロークです。
今日はせっかくの週末。できれば1時間続けたいところですが、なんとか5分から10分は続けてほしいところです。
この練習ははっきり言って疲れます。それで良いんです。力いっぱい疲れることが目的です。
力いっぱい叩きつけるストロークに疲れたら、力を抜いてだらだらとフルストロークをしてみましょう。フルストロークができるようにするには、跳ね返るスティックを力いっぱい受け止めてはいけません。振り落としたスティックをスッと拾いあげてみましょう。
このスッと拾い上げるタイミングがポイント。ストロークするキッカケと拾い上げるタイミングを意識しながら、のんびりとストロークができるようになりましょう。
よく聞く単語ですね。この練習方法には基礎と応用があります。よくTwitterやYouTubeで見聞きするのは応用の方。ここではあまり語られていない基礎の方に着目します。
ひたすらゆっくりなテンポで行います。遅ければ遅いほどいいです。
理由は簡単。確実に行うため。
この練習方法はサーカスではないので、速さは求めません。確実に行うことが最も大切です。
何を確実にするかって?それはリズムです。交互に叩くオルタネート部分とふたつ叩くダブル部分でリズムがずれては目的から外れます。すべての音を均等なタイミングで演奏できるようになることが大切。
ここではひたすらゆっくりのテンポで行ってみてください。
できるかぎり小さな音量をこころがけましょう。打面から1cm程度のストロークでできれば最高です。とは言っても、実際にそこまでの小さな音は難しいので、最初は5cm程度を目標にスタートしてみましょう。
小さな音でやる理由も簡単。大きな音で演奏するよりも「集中しないとできない」から。小さな音でコントロールできるようになると、普段、より気軽に演奏できるようになります。
パラディドルの練習で、よくアクセントを入れる人がいます。アクセントの移動もよく聞く練習方法ですが、それらは応用の範疇なので、ここではノーアクセントで行いましょう。
ノーアクセントでこそ分かることがあります。なかなか同じ音質にならないということ。例えばこんなことが起きます。
これらの症状が出ないよう、片手で連打しているかのように聴こえるパラディドルを目指しましょう。
チェックするため、ときどき片手だけで試してみると違いがわかりやすくなります。
もちろん、録音したものを再生してチェックする方法も効果があります。自分で聴いてみて片手で連打しているように聴こえたらバッチリです。
普段から私は特に演奏フォームを重視しています。野球でもテニスでもフォームはとても重要。
結果には原因があります。その音が出るにはその理由があるのです。
自分のフォームを見たことがありますか?鏡があるととても便利です。練習中に自分の目から手を見る角度とは違う角度でフォームをチェックできます。
日常、自分の視野にないものを見ることができるので違和感を感じやすくなります。結果的にフォームを正すための眼を養うことができるのです。
病院のレントゲンもそうです。お医者さんは正常な患者さんのレントゲンを何枚も見ているから、違和感のある部分を見つけられるのです。
あなたも自分のフォームを客観的に見られるよう、見る眼を養う訓練をしてみてください。
最近ではスマホに録画して再生することでもチェックできるようになりました。これなら後でゆっくり見ることができるので通勤の電車でもチェック可能になりますね!
左右の手で同時に打面をヒットします。これもゆっくり行うことが重要です。
目的はフォームのチェックなので、左右の軌道が同じになっているかどうかを確認しましょう。「肩〜肘〜手首〜指」という一連の関節が柔軟に使われているか確認することも目的のひとつです。
ここで注意すべきことは、筋肉の付き方で左右差が出ることです。
パラディドルの項目でも「同じ音質」を目指しましたが、ここでも同じ音質を目指しましょう。
特にレギュラーグリップの人は左右のフォームが違って当然です。
しかし、スティックのチップが振り上げられ、振り下ろされるスピードやタイミングは同じです。フォームの左右差をチェックするあまり、左右の音質に差が出ては元も子もありません。無駄な動きがないか、同じスピード・タイミングで演奏できるか、フォームのチェックを行いましょう。
トレーニングパッドを使っている場合、パッドの置く場所を変えてみましょう。ドラムセットでいうスネアの位置が標準的。
それらのポジションを意識したトレーニングパッドの位置で練習してみましょう。ドラムセットで練習する場合は、スネアだけでなくタム・フロアタム・ハイハット・ライドなどで同じことを試してみると効果的です。
どうしてもカッコいいフィルイン・速い演奏を意識した練習が多くなってしまいます。でも、バンドメンバーや観客が期待しているのは安定したドラムの演奏。
そのためにはやっぱり基礎を鍛えたいところ。基礎は簡単には身につかないと諦める声もよく聞きます。しかし、諦めたらそれまで。簡単には身に付かないからこそじっくり取り組むのです。
だからこそ一番の近道は王道なのです。過去のレジェンドたち誰もが通ってきた道です。焦らず自分のものにしていきましょう。
週末、じっくりと練習するにはピッタリ。
ふとした瞬間に自分がステップアップしたことを実感できる日が必ずやってきます。
その日を目指して頑張りましょう。
自分を信じて!