リズム楽器を愛するブログ

スネアに関する悩み事あれこれ

みんな大好きスネアドラム
もちろん、シンバル沼ってる人もたくさんいますよね。
でも今日はスネアについて。

右利き前提なので、左利きの人は左右を読み替えてください。

よくスネアって「いちばんたくさん叩くじゃないですか」と言われがち。
でもドラムセットの中で一番たくさん叩くのはハイハット。
だからハイハットについてももっと考えて欲しいと感じることはたくさんあるけど、ハイハットについては後日。
今日はスネアについて考えてみましょう。

 

Contents

演奏方法

スネアの演奏方法と言われて考えたことのある人はどのくらいいるだろうか。
スッコーンと叩くんじゃないの?と思った人、まぁ正解。
最近のヒット曲だとそういうのがほとんどだと思う。

 

右手で叩くか左手で叩くか

右利きとか左利きという問題ではなく、どちらの手で演奏するか。
私はかれこれ10年以上この問題について悩み考えています。

私は右利きで、いわゆる通常のドラムセッティングです。
そのため、右手でハイハットを、左手でスネアを演奏します。

(一部で「叩く」と表現していますが便宜上のものであって、正しくは「演奏する」が正しいと考えています。)

もっとスネアの音を目立たせたい、と感じる人は少なくないでしょう。
そのため、左利きの人を羨ましく思ったことはありませんか?
私はあります。

実は海外では右手でスネアを演奏する右利きの人が少なくありません。
私もいま、この演奏方法に変えているところです。
メリットはスネアのタイミングが入れたいポイントで入るところ。

自分の演奏を録音して聴いてみたことはありますか?

もう少しスネア を前にしたいんだよなぁ

利き手でスネアを演奏するとあっという間に修正できます。

具体的には、ハイハットとスネアを両方とも右手で演奏し、スネアのタイミングだけ左手でハイハットを演奏します。
(右利きの場合)

どうしても利き手でない方は遅れやすい傾向があります。
もちろんそのために練習するのですが、それでも気になる場合は、このような方法も視野に入れてみてください。

普段と異なる演奏方法は慣れない場面もありますが、新しい感覚を得られるのでこれまでと違った新鮮なアプローチができます。

 

オープンハンドとクロスハンド

同じ問題かどうか不明ですが、サイモンフィリップス(敬称略)というドラマーは右利きですが、左手でハイハットを、右手でスネアを演奏します。
オープンハンドという演奏方法です。

サイモンは従来右手と左手をクロスする演奏方法でしたが「あるとき左手レガートを練習しているんだ」とリズム&ドラムマガジンのインタビューに答えていました。

しばらくしてから見たサイモンは見事なオープンハンドドラマーに進化していたのです。

これは想像ですが、利き手である右手を自由にすることで、より演奏の幅を広げたかったのではないでしょうか。

実際にサイモンの演奏はバラエティ豊かで、自由自在にフィルインが多彩に奏でられています。

ぜひ、サイモンの演奏を聴いてみてください。
サイモンはTAMAからシグネチャースネアを3台発表していて、ドラムセットに全て組み入れています!

 

一般的な奏法で、常に右手がハイハット、左手がスネア という演奏方法はクロスハンドと呼ばれます。

数多くのドラマーほとんどの人がこのクロスハンドで演奏していることでしょう。
気持ちを演奏に込めやすいメリットを私も感じています。

しかし、センシティブにスネアのタイミングを調整したいとき、実に利き手とそうでない手の左右差に泣かされることに。

もちろん、練習中は左右差がないように練習するのですが、両利きという方はほぼいないのでジレンマは続きます。
左手を強化することで解決するようにも感じますが、そのジレンマを感じる人はおそらく永遠に感じ続けることでしょう。

これは感覚の問題なので、弱いと感じる左手を強化したらさらに繊細な感覚が気になり始め、より左手の強化を続けることになりかねません。

解決方法として、クロスハンドは維持しつつ要所要所を右手でスネアを演奏することを試してほしいと思います。

セッティング方法

スネアのセッティングって難しいの?
演奏頻度の高いスネア ですから、ある程度のセッティングは決めておきたいところ。
しかし厳密に決めすぎると、それ以外のセッティングで演奏できなくなる場面もあるので、注意が必要。

 

どちら側へ傾けてセッティングしてる?

ひと昔前は、レギュラーグリップで演奏する機会が多かったので、左側を高くするスネアのセッティングをよく見ました。

平成になる少し前からマッチドグリップが主流になり、スネアをドラマー側へ傾けるセッティングが一般的です。
この傾向は今も継続して続いています。

稀にルーディメントがしやすいという口コミで客席側を下げるセッティングも見られるようになりました。

それぞれ一長一短なのでどれが正解というものではありません。

私はなるべく傾けないように水平にセットしています。
これは演奏する打点と響き渡るヘッドの振動の関係から重力を排除したくてそのようにセットし始めました。
実際に重力がどの程度影響するのか全くもって不明。

しかしそういう思い込みやこだわりは大切にしてください。

 

スネアをセットする向き

スネア にも向きがあります。
メーカーロゴが客席に見えるようセットする、というのが一般的です。

多くの場合、左手側にストレイナースイッチが来るようにできています。
(もちろん例外あり)

これは右手での演奏を止めずに左手で操作できるように配慮されているためと言われています。
(諸説あり)

スネア裏面のスナッピーの向きを重視してスネアのセット方法を決める場合もあります。

8ビートでのバックビートは主に左手で演奏することが多いので、スネアのスナッピーとスティックが平行に位置するようにセットするためです。
これは表ヘッドとスナッピーの振動が連動して響きやすいことを狙っての方法。

左手の向きに合わせて少しだけ左向きにセットする場合と、両手で同一になりやすいように体に正対させる方法などもあります。

 

チューニング方法

スネアのチューニングは喧嘩になるほど人それぞれの主張があります。
ここでは価値観は様々であるという前提が大切。

 

スナッピーの調整

ルーズに張る、タイトに張る、などいろいろあります。
ブルースなどでは少しスナッピーの余韻も欲しいのでルーズに、フュージョンでは歯切れよくしたいのでタイトに、大くの場面でそういう目的に合わせて良いでしょう。

スナッピーは「響き線」とも呼びますが、基本的にドラムにノイズ成分を乗せるものです。
そのためノイズ成分を多くしたいか少な目が良いか、余韻のあるノイズ成分が良いか短めが良いか。
そういう観点で考えても良いでしょう。

あるドラムショップの店員さんからは、スネアの音色はスナッピーとハードウェアでほぼ決まると聴いたこともあるくらいスナッピーは重要です。
(異論受け付けます)

調整した音色が思い通りにならない場合は、スナッピーを交換してみるのも良いでしょう。
6本〜40本まで響き線の本数で決めても良いし、スチール/ブラスという素材で決めても良いし、留めているテープや紐でも随分変わるものです。

ぜひ、いろいろとチャレンジして自分好みの音色を探し出してください。

 

ピッチ問題

私にとってこれは奥深い問題です。

多くの場合、スネアドラムは価格に比例して美味しい音色のスポットが多くなります。
もちろん例外的に安価なスネアで多彩な音色をはじき出すモデルも存在します。

そのためスネア選びは慎重にしたいところです。
人の価値観だけスネア選びの方法があります。

もちろん好みの音色であることは必要条件です。
そこへローピッチからハイピッチまで気に入る音色が再現できていることを条件に加えてください。

レコーディングの場合、多くは曲調にあわせてディレクションしている人からのリクエストに応えます。

それ以外の場合で最も多いのは自分の好きな音色をそのまま活用することではないでしょうか。

そこで私が提案したいのは積極的にピッチを変えること!

これらをどう使い分けるのか、一例を示します。

1時間のステージがあったとして、ずっと埋もれたローピッチやカンカンするハイピッチを聴き続けたらお客様としてどうでしょう?
耳が疲れないでしょうか。

普段私はミドルピッチから入ります。
中間のバラードセクションではローピッチに。
最後の盛り上がりタイムはハイピッチで勢いをつけます。

これは導入部で耳の慣れていないお客様に対する配慮の一例です。
なので、これが絶対ではありません。
多くの場面で私はこうしている、という一例になります。

スネアを交換できる場合は2種類の音色を準備しておいても良いでしょう。

そういうちょっとした違いをお客様は感じ取っています。
もちろんスネアを変えたとかそういうことではなく曲調が変わったくらいの印象で。

ぜひ、いろんなスネアの音色にチャレンジしてみてください。

もちろんサイドスネアをセットするのも有効な方法です。

超おすすめサイドスネアの定番、パワーピッコロと呼ばれるアフリカンマホガニー製のオマーハキムモデル!

 

今日のおさらい

  • スネアの演奏方法に決まりはない
  • セッティングも時には重要
  • 音色はお客様に届ける音楽のために

ドラムを始めて一番最初に購入する楽器第1位であろうスネアドラム。

正解はひとつではないし、いつまでも課題として立ちふさがる楽器でもあります。

お気に入りのスネアだからこそ気持ちよく効果的に演奏したいものですね!

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