ドラム雑誌とかインタビューとかでポケットって聴いたことがありませんか。
それはざっくり言ってしまうと、音を出すタイミングのことなんだけど、なぜか入れるっていいます。
どうしてそのポケットへ入れるんでしょうね。
Contents
前出のとおり、音を出すタイミングのことを言います。
時間概念のある空間の中に現れるタイミングの「穴」と考えるのが良いでしょう。
過ぎ去る時間の中に現れる「ポケット(穴)」に音を入れる(音を出す)。
そんなイメージで考えると良いでしょう。
音を出したいタイミングに出せるようになることで、思い通りのノリが表現できるようになってきます。
もちろん可能な人もいるけど、普通の人はポケットを複数持っていたりはしません。
多くの人の場合はひとつだけポケットを持っています。
そのひとつしかないポケットが心地よいノリではないと感じてしまったら?
ちょっと違う位置にある、心地よく感じる新しいポケットを探さなければなりません。
そのタイミングが前なのか後ろなのかもわからないことでしょう。
最初はみんなそんなもんです。
気にすることはありません。
本当に気にすることなく、過ごしている人もいるくらいです。
ほっといても平気な場合がたくさんあります。
そもそも音を入れたいタイミングってなんでしょうね。
まずは聴いてる人が想像できる場所に置いてあげることが大切です。
音楽を聴きながら手拍子をしていて、演奏が手拍子からズレると気持ち悪く感じませんか?
演奏している側がメトロノームであれ、という話ではありません。
思ってもいない場所へ音が飛び出してくると、意外な驚きを感じる場合があります。
その場合は、聴いていても新鮮な驚きかもしれません。
ここでくるか!?
そういう驚きです。
他にあるのは「違和感」です。
そう、心地よくないな、って印象を受ける場合のことです。
ドラムのビートは1拍の中にいくつもの音がはめ込まれている場合が多くあります。
それらの連続が曲になっていくので、1拍の中のどのタイミングで音を鳴らすか、ということを考える必要がでてきます。
音楽の訓練を受けたことのないひとでも音のズレはわかるものです。
その音の出るタイミングのズレを小さくしていくと、理想のビートに近づいていくことができるのではないでしょうか。
まず、自分の入れたいポケットを知る必要があります。
そのためには、いくつかの方法があります。
などなど。
普段、なんとなく聴いている様々な音源も意識しながら聴いてみると、ドラマーによって多彩な個性が見えてくることでしょう。
いろんなドラマーさんの音源を聴いてみてください。
自分にとって心地良いリズムは誰のリズムでしょうか。
それを知ることは理想のポケットを知ることにつながります。
ポケットというより、ドラムを演奏すること自体は自分の癖を周囲にさらすことです。
癖を隠したいのか、治したいのか。
それだけでも大きく変わるものです。
あなたはどのようにしたいですか?
簡単にできる自分のポケットの知り方です。
いま、あなたのポケットのリズムがどうなっているのか、分析してみましょう。
スマホがあれば、だいたいできます。
まず、自分の演奏・リズムを録音してみてください。
それを半分のテンポで再生してみてください。
違和感を感じる部分はありませんか?
違和感を感じなければ、さらに半分のテンポにしてみましょう。
それで違和感を感じる部分がなければ、あなたは以下の2種類のどちらかです。
自分の演奏と理想の演奏(例:アーティストのオリジナル音源や打ち込んだ音源)を聴き比べて違いを探すところから始まります。
もし、違いがなければあなたの演奏はアーティストと同レベルにあるか、聴き分けられる耳を持っていません。
幸いながら、耳はトレーニングで鍛えることができます。
(医学上における聴覚の話ではありません)
何か違いを感じたら、その違いを分解して探してみてください。
まずはスネアの音が目立ちやすいので、スネアの音を探すところから始めてみてください。
自分の演奏でスネアの音のタイミングがオリジナル音源のタイミングと比べてどうなのか、聴き比べてみましょう。
スネアの音はツッコミ気味ですか?
それとも、ゆったり聞こえますか?
どのくらいツッコんでいますか?
どのくらいゆったりしていますか?
根気の必要な作業かもしれません。
しかし、これもトレーニングのひとつです。
基礎練習などと同じように、音楽を演奏する上で必要なトレーニングなのです。
聴く耳を育てることは演奏する音楽の幅とスキルを向上させてくれます。
ぜひ、違いを聴き取れるようになってみてください。
コツとしては、自分の演奏に慣れすぎないように、半分のテンポで聴いてみることです。
これらは代表的な耳の育て方になります。
ぜひ、試してみてください。
個人練習のときなど、半分のテンポで演奏してみましょう。
テンポを10下げるとかではなく、いきなり半分で構いません。
半分のテンポで演奏した音源も後で聴き返すことが大切です。
タイミングに違和感なく聴くことができるでしょうか。
もし、演奏している間に、タイミングを逃してしまっているようであれば、この半分のテンポでの練習は効果的です。
ぜひ、続けてみてください。
普通のテンポへ戻したとき、あっと驚くノリの良さへ変わっていることでしょう。
半分のテンポで練習する前の自分のリズムを録音して、Before/Afterが確認できるように準備しておくと良いでしょう。
もう、ここで何かを伝えるレベルではありません。
しっかり音楽活動を続けてください(^_^)/
理想とするドラマーさんを見つけて、そっくりになりたい気持ちは痛いほどわかります。
まずは、理想のドラマーさんを見つけて自分の演奏と比較してみてください。
根気は必要ですが、きっと理想のリズムに近づいていくことができます。
継続は力なり。
せっかくドラマーになったのであれば、ポケットの追求はぜひとも続けてほしいポイントです。