リズム楽器を愛するブログ

パーカッションに誘われたら知っておきたい秘訣

ドラムやってるならパーカッションもできるよね?
アコースティックステージやるから手伝ってよ!

そんな言葉をかけられたことはないですか?

同じ打楽器なので演奏できなくはないけれど、知っておきたいいくつかのポイントがあります。

  

Contents

ドラムのいないバンドでのパーカッション

ドラムのいないバンドではパーカッションがリズムを引っ張っていく必要があります。
そのために重要な役割はリズムキープであり、ドラムで求められるそれと変わりません。

  

大事な役割はリズムキープ

ドラムがいないので、バンドメンバーにとってはビートを刻む拠り所が必要。
バンドがアコースティックでも、ラテンなどでも同じこと。

パーカッションには以下のような役割が求められますが、ドラムレスの場合はリズムキープが最も重要な役割になります。

  • ビートを刻む
  • リズムを彩る
  • 盛り上げる

ドラムレスのパーカッションではドラムで演奏するフレーズを求められることが多いのも確か。

単純な8ビートなんてつまらない、かっこよく彩りたい。
そう思うこともあるでしょう。
しかし、確実にできることを演奏することがポイントです。

カホンはドラムレスのバンドでも使われやすい楽器のひとつです。
ただ、カホンにも奥深さがあります。
安易な演奏はお客様にとって耳障りになることも。

スティックを使ったドラムと、素手で演奏するカホンではレスポンスもダイナミクスも変わってくるもの。
もし素手でカホンを鳴らせないようなら、カホンを演奏できるブラシやマレットがありますので、それを使うことも視野に入れると良いでしょう。

できることに限定してリズムキープを重視した方が良い演奏になるケースは、多々見られる光景です。

  

多彩な音色は逆効果

いずれにしろしっかり音を出す足し過ぎないという考え方が大切です。

マルチパーカッションを意識し、たくさん機材を並べるのも見栄えやパフォーマンスでは重要ですが、それぞれの楽器を効果的に鳴らせていないなら逆効果。

前出のカホンのケースだとハンドスプラッシュなどをセッティングしたくなる気持ちもよくわかります。
ドラムならあって当然とも言えるアイテムですからね。

しかし、考えてみてください。
慣れ親しんだ楽器ならともかく急に頼まれたようなケースでは「なんちゃってカホン」になること間違いなしです。

素手で良い音色を引き出すにはそれ相応の経験が必要になります。
ドラムを続けながらパーカッションも始める人に多いのはドラムの代わりとして演奏してしまうこと。

打楽器は様々な種類の楽器がありますが、それぞれが生まれた歴史・背景は異なります。
新しい時代を切り開く心意気も大事ですが、そのためには基本をおさえた上での革命が必要。

鳴らしきれないなら確実なリズムキープを心得た単体楽器が圧倒的にオススメ。
しっかり鳴らせることが大きなポイントになります。

多彩であっても不慣れな音色がその音楽にとって必要な音かどうかを考えることはパーカッションとして最も大切なポイントです。

  

音色を使い分けること

それぞれの楽器の習得は奥が深く、どの楽器も奥深さは底なし。
まずは得意な楽器を作りましょう。
そこから鳴らし方を理解していく応用方法を覚えると、他の楽器でも早く鳴らし方を覚えられるようになるでしょう。

例えば、カホンにもロー・ハイ・ミッドと基本的な3種類の音色があります。
ドラムでいうバスドラム・ハイハット・スネアの3点です。

しかし路上など多くのケースで見られるハイを鳴らしきれていないローとミッドだけの演奏は実に多いケース。
ハンドスプラッシュを導入するよりも、ハイの音色を効果的に使う方がお客様に伝わる演奏ができます。

  

ドラムのいるバンドでのパーカッション

それではドラムがいるバンドでのパーカッションの役割はどうでしょうか。
ここでは多彩な役割が求められます。
演奏スタイルとして個性的に振舞って良い部分ではありますが、あくまでも音楽が主役であることは忘れないでほしい部分です。

  

リズムキープはドラムに任せる

バンドにドラムがいる場合、特殊な演出以外リズムキープはドラムに任せてパーカッションとしての役割に徹しましょう。

ここでいうパーカッションの役割で誤解している人が多いのすが、意図的なアレンジでドラムのスネアに音色を被せてはいけません。
つまり2拍4拍でアクセント音を出すことは通常、避けたい演奏方法なのです。

このことに気づいているかどうかは別にして、このような演奏をしているパーカッショニストはプロにもいます。
多くがドラムも演奏しているパーカッショニストだったりすることからも、パーカッションを専門でやっていない方が陥りやすい部分。

観客として気にしない人も多いとは思いますが、気になり始めるととても耳障りな演奏に。
これは十分に注意してほしい大切なポイント。

ドラムとカホンをバンド内で同時に演奏するケースは多くないと思いますが、この場合も意図的にアクセントをずらすよう事前に相談しておくことが重要です。

コンガの場合は、基本となるリズムがバックビートを外したものになっているためドラムと張り合うこともアクセントが重なることも多くありません。

音色の使い分けとドラムの周囲で彩る音の配置に気を配りましょう。
熱くなってドラムのリズムを無視するようなことがなければ音を彩ることはできているはず。

ドラマーが変わっても、そのドラマーのノリにあわせたパーカッションのノリを出すことが重要になってきます。
そういう点でパーカッションは考え方を柔軟にしなければならないパートであるとも言えるでしょう。

  

彩る音色を散りばめる

ドラムがセッティングしていない音を装飾音として出すこともパーカッションの役割です。

曲やアレンジにも依存しますが、ティンバレスで熱くなりシンバル連打などはドラムパートの土台を崩すことに繋がるので避けた方が無難。

パーカッションには大きく以下のような種類の楽器たちがあります。

  • 皮もの
  • 金物
  • 振りもの
  • 揺らしもの

曲が単調にならないように効果的に音を置いていくと良いでしょう。

特に振りものと揺らしもののニュアンスはドラムでは出しにくいので、バンドサウンドへ加えるには追加しやすい楽器です。
シェイカーやシェケレ、ウィンドチャイムなどが効果的でしょう。

  

音を足しすぎない

バンドにドラムが居る居ないにかかわらず、パーカッションとして最重要となるポイントが音を足しすぎないということ。

最も大切なのは楽曲を活かすことです。

パーカッションは必ず音を出していなければならないパートではありません。

必要に応じて音を止めて空間を作ることも大切な役割です。

そのためには楽曲をよく聴き、装飾が必要なパート、装飾が必要でないパートを見極める判断するスキルが重要。

場合によっては、1曲まるまる休みという場面にも出くわします。
その場合は自信を持って休みましょう。
この曲の良さはこの間だから、音を足すことは得策ではない。
そういう判断のできるスキルがパーカッショニストには必要になってきます。

しかしパーカッションに詳しいミュージシャンは、残念ですが多くありません。
音を足しすぎても止めてくれるバンドメンバーはいないのです。
楽曲を大切にするならば、自らその場面から装飾音の有無を判断してください。
それこそがパーカッションに求められるスキルの最たるものです。

  

今日のおさらい

パーカッションを鳴らすことは難しくありません。
しかし、しっかりと鳴らしきることはとても奥深いものです。

楽器の種類も多くなります。
ひとつひとつの楽器の鳴らし方について探求してください。

  • リズムキープを誰がするのか考える
  • 装飾音は必要に応じて最小限に
  • 大切なのは演奏することよりも楽曲を引き立てること

演奏を聴いている人はノイズと音楽の違いを知っています。
勇気を持って演奏することが大切。
その勇気は他方面にわたっての配慮が必要になります。

どうぞ、素敵な音色を奏でてください。

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